これからの働き方って

 長期化しそうな、新型コロナ対策の日々なんですが。

 あちこちで、経済がだめになったら、自殺者が出る。それで死ぬと、やはり目にします。

 それは、直感的に、ごく最初の時期に思った。

 何で、このブログを書いているのか?

 自殺者が出る、自殺しないまでも、失望が広がる、それが嫌だったからなんですよ。

 だから、見方変えようって、ずっと書こうとしてきた。

 思ったよりも、長期化しそうですし、自分自身も、どうにかやるやろうと思いつつ、ホンマに思った以上に変化を求められるのかもなあと、日々思うのですが。

 短期的な目線で、子供の学校がという投稿なんかも目にして。

 これからを考えた時に、今、学校の、こなれた課題の正解不正解の率を競う教育に血道をあげることに、どれほどの意味あるんかなあと、子供がいない立場で思うんですよね。

 甥姪を見ていても、これからどう生きて行くのかなあと思いますが。

 奴らは、要領よくとか、たくさん稼ぐとか、そこを除けば、どうにでも食べていくのかなあという気がします。義妹という人が、「大学行かれへんかったら、高卒でも働いたらええねん」と言い放つ人だし、自分自身が職を見つけてきてせっせと働く人なんで、気合の入らん生き方してたら、怒られるもんな。

 日々思うのが、経済的に苦しくなることで、生き残る力がない企業が淘汰されてしまうだろうということです。

 ただ、この危機を乗り切って、その後にまた感染などの危機が起こったときの対応さえ取るようにしたら、その後は生き残れるだけのポテンシャルを持った企業までが、潰れてしまうとしたら、そこは何とか対策して欲しいと思います。

 パンデミックが、変化を加速させる。

 ぼんやりと、どう変わって行けば良いのかなあなんて思っていました。

 

 こないだの、日本の企業が中小企業が多いことで、生産性が下がる話を、自分のこととして考えた。

 大企業だと、イス壊れた、雨漏りの補修がいる、エアコン付け替え、そういう物は、まとめて総務などが確かやるんだと思うんですが。税務処理も、まとめて経理課がやる。宣伝は、どこ?営業?広報?

 小規模だと、いろんな業務をすることになって、確かに生産性は落ちる。

 働き方改革と言っても、小規模事業者が多いままでは、構造的に、働く時間を短縮するのは難しかったんやなあ。

 

 それと、新しい産業がちゃんと生まれ、高付加価値を生み出せなくなっているギリギリの企業が淘汰されることで、労働力の移動が起こることで、産業構造が新しくなる。そういう意味では、淘汰は、残酷なようでも、起こらなければ次に進まない。

 労働力が足りないというけれど、労働者側からは、一つのメリットになりえる。

 より条件の良いところに人が集中することで、平均の所得が上がる。

 低賃金しか出せない体質の場合、経営が人手不足で立ち行かなくなることで淘汰されてしまう。

 ある経済学者は、海外からの低賃金の労働力を無理無理入れてくることは、この構造の変革を阻んでしまうと考えている人もいるようで。

 結局、今の危機に際して、海外から働きに来ている人を大事にできない現状では、もう、怖くて日本に来れなくなるよねえ。やはり、向かうべき変革へと流れ始めたのかも知れない。

 ケアワークは、海外の労働力に頼れなくなるので、仕事が増えるだろうと、前田恵理子さんが書いておられたけど。他のジャンルから、労働力が流入して来るのか来ないのかは、まだ分からないかなあ。

 途中を、ソフトランディングしないと、ここで、自分の積み上げたものがすべて崩れるんだと感じてしまったら、自殺者が出るんだろうと思う。

 死なないまでも、私も、私って今まで何してきたんやろうと、思う瞬間がなかったわけではないので。この頃は、変化はするもので、ずっと安定しているなんて、よほどでなかったらないと思うようになったけど。

 

 もう一つ、盛んに言われているAIです。

 一応、何となく何ができるのかは分かるんです。昔、本読みさせられたから。それだけやけど。

 入社して配属されたのが、第2次AIブームの折に何の目的もなく立ち上がったAIやろうよっていう、誰もAI知らんでみたいな私で4人目という部署でした。今みたいにパソコンが一人一台なんて時代ではないので、開発環境も全然で、何も作れずに終わっている。

 仕事くれ!

 バブルだったので、仕事なしに、メーカー系の平均くらいのそこそこのお給料はもらえた。自分を、認められず、愛せず、私の中のブラック歴史だと思った。定年退職で慰留されたのに友人の会社から呼ばれたから行くという優秀な子会社のナンバー2の人に、送別会で謝られた。「僕は、アンタにだけは何にもしてやられへんかったと思っている」って。

 それが、今、AIを恐れずにいられるという形で、役に立つとは。第三次AIブームがやって来るとは。

 まあそうやろな、マシンの性能がこれほど向上したら、できるもん増えるわな。

 そのうっすい感じの知識をもとに言うのですが。

 AIが、普及すれば、確かに、仕事は変わると思います。

 その波もやって来る。

 例えば、介護の現場にも、AIはやってくるはずで。

 私が一番欲しいと思ったのは、やはり、認知症であったり、1人で置いておくと危険な人の「見守り」ですね。もう開発が始まっている感じですが。

 今なら、認知症の人を預かる施設の入り口は、暗証番号やIDカードでないと、開け閉めできなくなっている。徘徊して出て行かないようにですね。

 それでも、中で事故が起こる。完全には防げないと思っている。でも、AIの「見守り」システムができたら、すぐに気付ける。転倒してけがをして、長時間気付けないということは防げる。

 利用者さんもだけど、介護職の人の負担を減らせる。体力的にも、精神的にも。

 しかも、全国の多くの施設で必要だから、コストも下がる。人は、気づかない内に、AIと共存を始めるんだと思う。「新しい見守りシステム入って便利になったなあ」くらいのライトな感じで。

 ただ、お話をして、体をさすってあげて、落ち着かせてあげることは、AI搭載のロボットには無理だ。

 一つ間違いなくいい事なのは、介護職は、未経験で入っても、人間らしい暮らしに向いている人なら、ちゃんと仕事を覚えて働けることですね。

 労働力の移動が、痛みを伴わずに起これば、どれほどいい事だろうかと思う。

 

 AIの普及によって減っていく業務は、ルールを抽出しやすい業務です。

 スーパーでも、もう起こっているかも知れないですが、定番商品の発注業務とかは、かなり軽減されるはず。在庫は、実数と合わせるところがいるけど(廃棄や万引きなどで数が足りないなど)商品出しと売り上げによる増減はもう管理できていると思うので、季節や気候による発注数、AIが発注するというよりも、素案を提案してくれるので、人間がチェックして、最終決定だけで良くなるかも。今回の買い占めとかでは、AIは、役に立ちません。イレギュラーな事には、データがなくて学習しておくチャンスがないので。

 物流の世界でも、アマゾンなんかでは、倉庫から、注文に応じて商品を出してくるのは、AIによって、人手があまり要らなくなっているらしく。

 都会では無理かもしれないですが、田舎で配達効率の悪いところでは、ドローンによる配達も多分実現するはずだし。このドローンに住所指定したら、AIの自動制御で届けてくれる。風が強かったり、障害物があったりしても、障害を避けながら。ずっと一対一でついていなくても良くなり、問題が起こったときだけに、人間が微妙な操縦を遠隔ですればいい。

 ルール化しやすい業務、マニュアルを作れる業務は、AIに取って代わられやすいです。

 税務処理でも、計算やら集計やらは、システム化しやすい。AIすら要らないかもしれない。e-Taxで、電子データが直接来ますしね。

 確定申告の分からないところでも、標準的な質問はすでにデータが集められているので、必要な答えと、質問者の質問を一致させる部分に、AIが導入される。質問者の質問が意味不明でも、その質問の意図を解釈する部分ですね。

 「これは経費で落ちますか?」ってヘンな事例とか。「この固定資産は、耐用年数何年ですか?」って、意味不明な固定資産を聞かれた時とか。

 それでも対応できない部分に、人間が配置されるので、超簡単な質問に答えるだけが業務だった人の仕事は、要らなくなります。

 減らせそうだなあと思うのは、ケアマネさんのスケジューリング作業。

 ケアマネさんのケアプランを作るうえでは、この人の介護度や現状と家族さんの現状を考えたらこれが良さそうという判断は、まだAIには無理だと思うので、そこはケアマネさんが判断し、それに適した施設の候補を上げたり、その空き状況を確認したり、家族さんの予定と突き合わせて、スケジュールを作る作業は、AIによる支援で、スムーズにできるようになると思う。ケアマネさんは、「人を見るところ」に、より多くの時間を割けるようになるはず。

 このシステムも、需要が多いので、コストは下がる。

 おそらく、AIの登場は、使い方ひとつで、人を幸せにできる。

 問題は、自分がやって来た難しいと思って自負をもってしていた仕事が、AIやったら簡単にできるんやって、現実を突きつけられた時に、傷つく人がいるということですね。

 人を見るのが上手で、スケジューリングの事務仕事が苦手だったケアマネさんは、助かるわって思うし、人を見るのに興味が薄く、スケジューリングが得意だったケアマネさんは、得意技を封じられるという。

 そういう変化も、同時にやって来るかも知れない。

 

 話は戻りますが。

 中小企業の効率が悪くて淘汰されるのなら、技術力の高い中小企業はどうなるのだろうと思います。

 繊細な部品を作る仕事を取ると、ものすごい超絶な仕事、過酷な宇宙や深海を目指す機械の部品の、高度な仕事は、AIには無理だと思います。

 が、超絶な仕事の8割がたの精度の物を作ることは、AIができる。

 設計データを入れておけば、できてくると思います。

 だったら、超絶な職人を生き残らせなくて良いのか?

 生き残らせないと、まずいと思います。

 能力が再評価されて、付加価値が高くなることで、中小でも生き残るという道を探るのか。

 複数の優良な中小企業の管理業務を、集約的にやってくれるマネージング業でカバーをして、効率を上げるなどの方法を取るか。

 見えてきた問題を、きっとクリアしないといけないんだろうなあとか、思います。

 

 この先も、テレワークが継続されたら、通勤日数が減るので、通勤時間分、自由時間は増えるなあとか。

 感染症が起こるの度に、一極集中のデメリットがあるなら、ホンマに、企業が集中しすぎている場所の法人税を上げたら、一極集中が解消するかもしれないし。

 ここも変わるのかなあと思います。

 

 まあ、素人が考えていることなので、この程度ですが。

 本当の働き方改革は、システムを見直すことだと思うんですよね。

 効率の良い国では、休みを多くとっているから、休みを取れば、効率が上がるっていう、働き方改革案なんて、論理的におかしい。

 これから、うまく行けば、内在していた問題を解消できるように、世の中が変わる。

 というか、変えないと、豊かになって行かない。

 新型コロナ禍は、そういう圧力として働くのだろうなあと言う気がします。

 人は、お金に困るから自殺するのか、積み上げてきた自分の自負を打ち砕かれるから自殺するのか。

 でも、変わる時は変わるもんな。

 難しい計算できるからすごいと思っていた人より、高齢者の気持ちに寄り添える人の方が、評価される時代。

 それも良いのかなあと、思うんですけど。

 死んだら負けやで。

 そう思います。

 

 そうそう。人間なんだから、人間らしくあることを求められたら、きっと、できると思う。自分の中には、そういう能力が、ちゃんと眠っている。

 あれ?空気読めないオヤジには、受難の時代?

 あれ、フォローにならんか。

 あ、そんなオヤジに、声の大きなオヤジに、阻止されたらどうするねん。

 まずい。

 良き方向に、転がりますように。

 奇跡を起こしてくれない、私の神様に、とりあえず祈っておこう。

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