本題の前に。
ランちゃんがマムシにかまれた部分は、本当に塞がるのか?っていう不安をよそに、ぱっくり空いた穴は、穴周辺のすべての肉が盛って来るような感じで、小さくなってきています。
すごいなワンコは。
で、しばらくは、お車で田んぼまで送迎して大人しく散歩をしていましたが、そろそろ解禁かということで、飛び越えなければならない大きな溝を避けるために別ルートを行くことにした水曜日の夜。
アスファルトの歩道で、長靴の靴底がアスファルトに支えて、何もないところでコケた。
うわ~やってしまった!と、咄嗟に思ったんです。
あちこち強打したし、顎も打ったと思った。マスクで隠れるところとはいえ、顔にか。
と、詳細は省きますが。
顔はほとんど分からない小さな傷ができた程度。
一番擦りむいた左ひじ(ランちゃんのケガと同じ場所)は、割と早く治って来た。
細かい傷はあるものの、打撲による内出血はできなかった。
ちなみに翌日、懲りずに同じルートを行くと、歩道の上にマンホールがあって、そこだけ周囲と比べてなだらかに盛り上がっていて、10センチ近い高さがあった。
良かった、ちょっとお酒が入っていたとはいえ、何にもないところで転んで手を付けなかったって最悪です。
でも、若いころなら転んでなかっただろうな。もしくは、一瞬早く、手を付けていたかも知れない。
反省して、イオンの階段をダッシュで上がった。
ランの散歩が減ると、私の体も鈍るのだった。
さて、本題です。
丸革紐を、自作してみた。
前から、ずっと作れないかと思っていたものの、やり方が分からなかった。
聞いた話では、手作りでも良いと思うんだけど、何らかの治具が必要になるんだけど、意外とめんどくさい。
そうして、作りたい気持ちを棚上げにしたまま、ちょこちょこと革細工をしていたんです。
仕事を超えて、革が好き!
この頃、できもしないのにやたら革を買う。
しかも、小ぶりの半裁なんかを買う。
めっちゃ溜まったんですけど、大物のバッグとかは、手縫いではかつて、一個も作っていない。
使い切るのに一生かかるか、革がヘタってしまうのが先か?みたいな。
すっかり革フェチで、質感が良いと欲しくなるこの頃。
持っているのは、多分、クロム鞣しかコンビ鞣しが多いと思う。
本は、読むともなしに読んで、作った気分になる。
あ、でも小物は作ってました。
で、先日、ハッと閃いて。
もしかしたら、簡単にできてしまうかも知れないって、思ったんです。
使えそうな革に当たりをつけて、やってみた。
できたかも。
で、他の使えそうな革にも当たりをつけてやってみた。
できたかも。
一番最初に作ったのが、右下の方にある、こげ茶っぽい丸革紐。
少しねじりがかかっているのは、わざとです。銀面(革の表側)が、一方に偏るのを避けるのに、少しねじってみた。
めっちゃ良い!
その次に作ったのが、左上のベージュっぽいもの。
柔らかくしなやかな感じになった。少しくすんだ色は、もともとの色で、ややワイルドっぽく薄い色が欲しい時に使えそう。
最初に作ったのと同じ革で、次に作ったのが、左上の強くねじりが入ったもの。
その後に、左下にある、茶色で少しケバケバが出ている物。
最後に作ったのは、わざわざ通販で買って届くのを待ってから作った、右下の白っぽい物。
さすがに、わざわざ買っただけのことはあって、白っぽい丸革紐は、他と比べても断然出来が良かった。
良い革を使うと、良い物ができるんやな。
去年の11月に、姫路のお城の前にある公園で毎年開催されている、皮革祭りへ行ったんですけどね。
その時、技術的なところに詳しいという人と、たまたま何故か、世間話を話し込むことになって、色々と聞いていた。
フ~ン、そんな事情がって思ったんですけど。
その時の話によると、企業が発注して来る革を、下請け的に作るので、納入価格から決まって利益率が極端に低い話や。
企業は、規格品を作るので、品質のばらつきを嫌うがために、「厚化粧」の革になるっている話や。
というのは、革は、元々のうっしーのお肌次第で、変わるもんなんですね。
きめ細かい、良く伸びる、肌荒れがあるなど。
で、少々のばらつきを覆い隠すように、上から厚く塗ることになる。
まあ、考えてみれば、元のクオリティーで数をそろえようとなると、その時点で価格が跳ね上がって来ることになる訳で。
家に帰ってから、端革パックでいろいろ入って来た革なんかを見ていると、厚化粧のかそうでないのか、確かになんとなく分かるなあと思った。
その話を思い出した。
今まで買っていた革紐の多くは、丸革紐にした後から、厚化粧をしていたのだ。
で、私は、経年でその厚化粧が割れてきたり、汗などでねちょねちょとはがれてきたりする感じが嫌だったんだと気付いた。
今まで買った革紐で、協永アクセサリーで買ったヌメという色が、一番、化粧が薄かったと思う。
あ、加古川の革屋さんで買ったヌメも、同じ感じだった。
そういう意味では、今回の手作りの革紐は、この段階では、化粧が薄い。
ただ、この段階では完成とは言えず、上から仕上げ材でコーテイングをかけてあげる必要があると思う。
その前には、染めも入れられると思う。
テクスチャーを覆い隠すことまでできてしまうような、コッテコテの分厚い塗装みたいなのは、入れたくない。
いや、コバコートという、革の切り口のところのお化粧をするコート剤なら、厚化粧もできると思う。
色の中に、顔料が入っているみたいなので、下の色が見えないくらいにガッツリとカバーできる。
すれて、ひび割れができそうなところには使わない方が良いかなあ。
と、そんな妄想が、駆け巡る。
市販の革でも、「ヌメ」だけは、満足していた。
明るめの茶色で、自然なテクスチャーが感じられて良かった。
ただ、これだと、ナチュラルか少しワイルドなイメージになる。
ちょっと上品目に使おうとすると、こげ茶に、スタイリッシュで都会的な感じなら黒にするんだけど、これが、割れたり剥がれたりする。
で、ナチュラルとはいえ、少し上品で明るい色の革紐というのがない。
以前、上品なベージュの革紐を見つけたんだけど、これも、結果的には厚化粧で塗装の色だった。
求めていたのは、質感的にエエ感じの黒や茶や濃いグレーなどのスタイリッシュな色。
そして、スケスケの透明のトンボ玉に似合う、くすみのないクリアな色彩の明るい色でありながら厚化粧でない物。
行けそうな気がしてきました。
茶色はそのまま行ける。
黒ややや明るめの色は、白っぽくできた色を染めたら良い。
黒に関しては、ケバが出た物でも行けるかも知れない。
もう一段、肌色の色さえ入らないものも狙っているんですが、それも、使えそうな革には目星がつけてあって、それは通販では買えないので、またそのうち、入手しに行こうと思います。買う前に、革の素性を聞いて、使えるかどうか最終的に判断しようと思いますが。
という訳で、革紐の試作をしていたこの頃です。
すっかり革は趣味になって、丸革紐のことなんてすっかり忘れていたのに、突然、思いついてこんなことをしていたのでした。
楽しいです。
革を眺めていたら、ヘンな笑いが出てくるこの頃でした。