秋の銀河と冬の星座

 西はりま天文台友の会例会に行ってきました。

 すごく晴れていました。

 目視では最高!

 上空の風がきつかったようで、シーイングはそこそこだったようです。

 

 観望会が始まる少し前に、パワーショットG7XマークⅡで、何枚か写真を撮りました。

 後からよく考えたら、合間にオリオン座付近を撮って置けば良かった。

 9等星くらいのアトラス彗星の片割れが、いてたようです。

 ただ、ネオワイズの時には、本来は肉眼で見えるレベルというので見たくて、それを過ぎたころにムキになって探したわけなんですけど。

 もともと、星雲星団銀河が好きなので、流星と彗星は、目視できれいなものにしか、あんまり興味なかったりする。

 

 最初に少し愚痴っておくと。

 コロナ禍の中での例会は寂しい。やっぱり、人との関わりがもっと欲しいですね。

 また感染者が増え始めているので、来月以降は分からないですね。

 ただ、月のコンディションが良い時期なので、山の上で、目視で見たりちょろいコンデジちゃんで、広い空を撮るのも良い。

 地面の凍結が心配なものの、明け方じゃないので、スタッドレスに既に履き替えているので、ゆるゆる下って日帰りをしても良い。

 ただ、近隣の集落でクマの目撃情報があるらしく、気配を出しながら観測をすることと言われているし、一人では行動しないって言われた。

 今時、西はりま天文台に限らず、どこで観測していてもそうみたいです。

 小野のペルセウス流星群を見たポイントで、観測前日の下見で、イノシシファミリーの5頭の群れを目撃しましたしね。

 という訳で、来月以降はどうなるかは分からないです。

 でも、安全を確保しながら行ける方法がないか、多分考えます。

 

 さて、秋の銀河と冬の星座です。

 冬の星座の写真のアップがなくてすみません。

 早めの時間に撮っただけなので、まだ、おうし座くらいしか上がって来ていなかったのです。

 観測では、オリオン大星雲とかも見ましたよ。

 

 というわけで、観望会前に撮った画像です。

 加工してコントラストを上げて、明るくしています。

 一枚目、まだ上空に、夏の名残の夏の大三角があります。

 やはり、この辺はまだ、銀河が濃いです。

 そして、秋の銀河へ。カシオペア座、ペルセウス座、ぎょしゃ座へと流れて行くのですが。

 秋の銀河の画像がなくてすみません。徐々に銀河周辺部へと行くので、少しずつ細くなって行きますが、きれいでした。

 さて、夏の名残の銀河です。

 右側の十字の星座がはくちょう座。北十字とも言われています。

 西の空に沈みかけるときは、西側の山に、十字架が突き刺さったみたいに見えます。

 銀河が濃いです。

 この画像上に書いている星雲や星団の位置は、後から調べたもので、目視ではもちろん分からず、後から写した写真で確認できる。

 そういうのも、この頃面白いなあと思います。

 M29は、散開星団。星の固まりが球状ではなくて、バラバラしているので分かりづらく、多分この辺?っていう矢印です。

 NCG7000は、星好きには有名な北アメリカ星雲です。赤っぽい大きな星雲で、鮮明な画像では、北アメリカ大陸みたいな形に写っています。

 これでは分からないですが、他とは違って微かに赤っぽくなっていて、大きい感じが、いかにも北アメリカ星雲で、あるんだなあって分かる。うれしい。

 NGC6990、NGC6992ー5は、網状星雲と言われる星雲で、これも図鑑に良く載っていました。ここにあるらしいで、くらいのもので、ちゃんとした設備で、ある程度長時間露光の写真撮影で始めて見えてくるものです。でも、この二つの書き方が、まとめて網状星雲と書かれているということは、昔は混同されていたのかな?って、思います。

 白鳥座の右上の平行四辺形に参画がくっついているのがこと座

 こと座には、有名な環状星雲のM57があります。星の最後にガスを放出してできる「惑星状星雲」です。

 私が若いころは、そういう分類はされてなかったけど、最近は、星が生まれているところなのか、星が最期を迎えたところなのかが分かって来ていて、そういう分類がなされています。

 生まれるところは、不規則な形をしていることが多い。星の最後は自転していた星からガスが放出されたりするので、球、ドーナッツ、双極型(左右対称の砂時計みたいな形など)と、規則的な形を描き出していて、ちょっと工芸的な形だったりして面白いです。

 M57は、環状のドーナツ形で、最近の観測で、その外側に赤い花びらが八重に重なったような構造が見つかっています。めっちゃ不思議です。

 もちろん、大きな望遠鏡でも、目視では周辺までは見えないです。

 白鳥座の下に、線が引かれているのが、こぎつね座で、星座自体は地味ですが、ここには有名なM27あれい状星雲があります。

 これも、惑星状星雲。写真撮影でないと見えてきません。

 が、図鑑などの写真では、すごくきれいな星雲です。子供の頃から、一番好きな星雲だったかも。

 こぎつね座の右下のY字の星座がや座です。

 私の場合は、あれ以上星雲の場所を探すときに、はくちょう座やこぎつね座からではなくて、や座から探します。

 コンパクトながら特徴的な形が、とても見つけやすい。

 そこにも、M71があります。

 球状星団と言って、星が球状に集まっています。

 はっきりした物なら、双眼鏡で探しても見つけやすいのですが、このM71は、小さくて薄いので「ふ~ん、あるのか」って感じで、双眼鏡でもはっきりとは分かりません。

 ケフェウス座には、μ星という星があって、ガーネットスターと言われています。赤くてきれいだそうです。

 実は、恒星の色にはそこまで興味がありません。

 その隣に、IC1396というのがあるそうです。散光星雲という、不規則な形の星雲ですが、大きくて薄く目で観測するのには向かないそうですが。

 写真はきれいです。ああ、ここにあるんやなあって思うのが良い。

 これは、帰って来てから、写真を見て復習して、ここにあるんやなあって知った。

 

 さて2枚目。

 秋らしい星空です。

 これも、コントラストを上げて、明るめに加工しています。

 一番有名な銀河、M31アンドロメダ座銀河です。私の子供の頃は、アンドロメダ座の大星雲って言ってましたが、銀河なので、星雲とは呼ばなくなっています。

 M31の隣には、M32とM110という伴銀河があって、鮮明で大きな図鑑の写真では一緒に写っています。

 渦巻を斜めから見ているので、細長く写っていますが、図鑑では、渦巻なのが分かります。

 アンドロメダ座のメイン部分から反対側に、M33という有名な渦巻銀河があります。

 地元で双眼鏡で探してみても、これだって、確信が持てたことはありませんでしたが、西はりま天文台の庭から探してみると、ぼんやりとありました。

 やっぱり良い空は、羨ましい。

 後から探すと、M34球状星団も写っていました。

 いつもペルセウス座(写ってないけど、この画像の右側あたりにあります)から探していた、ぼんやりした何かです。

 良い空で写真を撮ると、本当に何となく球状の星団に写っているのがすごい。

 NGC752らしきものも写っています。散開星団だそうです。ふ~ん。いつもは意識したことなかったなあ。

 そして、NGC891は、この辺にあるらしい。もちろん、写ってません。

 

 

 前振り、長い!

 2メートル(主鏡のサイズ)望遠鏡の「なゆた」での観測が始まりました。

 なゆたでは、いつも望遠鏡の周りを、環っかに列になって、ぐるぐる回りながら見ていたのですが。

 今回は、順路が、なゆたのまわりは、U時に通って、一旦ドアからテラスに出て、テラスで大勢が星を見て、ドアから建物に入ってなゆたの周りに行くという、より大きなまるを描いた経路になっていました。

 良いです。

 これから、コロナ禍が終わっても、ずっとこうして欲しい。

 というのは、待ちの時間は、スリットから見えるわずかな星をちらっと見ながら、ずっと待っていたので退屈なんですよ。

 テラスにいる時間が長いので、テラスから双眼鏡で満天の星を見ることができる。

 しかも換気のために、なゆたのスリットだけでなく、窓という窓も開け放たれていて、なゆたの周りの列にいても、窓から星が見えます。

 何のためのドームやねん!くらいの話ですが。

 多分、繊細な観測では、横から入る光が邪魔なはずなんですが。

 一般公開では、そこまで繊細なものは見ません。

 エエやん、なゆたが傷まないのなら、開け放っておいて。

 何なら、ドームなくても良い。なゆたが傷まないなら。

 さて、画像は、テラスにいる時に撮ったものです。

 手振れで星が流れてる。

 なゆたが北の方にある「h星団」を向いているので、北西側になるテラスにいる私たちから見ると、スリットが空いていて下の方になゆたが少し見えています。

 スリットからなゆたが見える高さから撮れることがないので、チャンス!と思って撮りました。

 なゆたでは、木星、土星、火星、h星団を見ました。

 テラスには、ビクセンの20センチ反射望遠鏡が置かれています。自動導入機能があるやつです。良いなあ、欲しい。

 こちらでは、M45、おうし座のプレアデス星団(すばる)とか、hーχ星団とか、アンドロメダ座の大銀河M31とか、白鳥座の二重星のアルビレオを見ました。

 テラスから、満天の星が見えます。

 本当に、この順路は最高だ!

 多分ね。

 こっちのスタッフの方にしてみたら、天気さえよければ、このクリアな空の下で、満天の星が普通に見えているから。

 きっと、なゆたで見せてあげることに意識が行き過ぎて、合間に見える満天の星を見るチャンスが、私たちには少ないってことが意識から落ちてるんだろうな。

 もっと、目視で星を見たい!

 そういう意味では、蜜を避けねばならないコロナ禍が、ヘンな意味で良いことも連れてきたんですね。

 

 翌日、夕方の講演会を聞くべく、周辺にいました。

 道の駅で買い物でもするかと思って、山を下る時、まだ朝霧が残っていました。

 最初はもっとすごかったのですが、朝霧ポイントに向かっている間に消えてしまい、最初に気付いた場所に戻って、ようやくこの写真を撮りました。

 それでも幻想的でしたが。

 消える前はもっとすごかったので、早起きしたら、朝霧ポイントでばっちり見えたことでしょう。

 季節ですもんね。

 良いわ、大撫山。

 

 そして、大撫で山を下る道に、モミジがありました。

 朝日を浴びて、逆光で、とてもきれいでした。

 ガードレール越しに少し離れていたけれど、頑張って、寄って撮ったので、背景の緑の木と朝露に濡れて反射する葉っぱの光が、ぼやけて撮れていて満足です。

 ちなみに、退きの位置に立って、倍率を上げてモミジの大きさを同じくらいにして撮ると、ピントが広く似合うので、背景がもっと鮮明に写ります。

 画面上にいろんなものが写り過ぎないように、背景をぼかすには、モミジにうんと近く、モミジまでの距離と、背景までの距離の比率が離れるほど、背景をぼかすことができるのです。

 ああ、ぷちカメラオタク。

 道の駅では、生のピーナッツを買いました。

 他にも欲しい物があったのですが、夜までいるのでウインナーとかの要冷蔵の物やフレッシュな野菜とかは買えなかった。残念。

 生のピーナッツは、ゆでピーナッツにするんだい!

 以前、三宮教室の生徒様にゆでピーナッツをいただいてから、ゆでピーナッツを愛しすぎるヒトになってました。

 うふふ。

 秋も満喫できました。

 

 長くなったので一回、終了。

 三部作くらいになりそうです。

PAGE TOP