ナイスファイト!

 2019年7月25日木曜日、甥の高校野球最後の夏が、終わりました。

 がんばりました。

 おつかれさま。

 

 育英対小野、6対2でした。

 ホンマに、ナイスファイトでした。

 どう書いたらいいのか・・・

 育英、私学の強豪校です。

 部員の数も違います。そして、エースと控え入れても何人かいるそうで。

 小野高校は、公立で、中学の時に野球をやっていても、高校まで行って、野球をしようという子は、そう多くはありません。

 中学の時そこそこうまくても続けない子も多い。

 そんな中、高校まで行って、野球を続ける子は、もちろんそれなりに、運動は得意だった子たちだと思う。

 育英くらいの私学になると、レギュラーで出ている子たちは、なるほど、身体能力は高い。

 長打を飛ばす子もいるし、内野の子たちの送球だって、球が速い。

 比較すると、やはり身体能力の平均値は、私学が上なんだろうと思う。

 ただ、勝てない相手だとは、思わなかった。歯が立たないほど違うとは思わなかった。

 戦う時に、必ずしも、強い駒をそろえている方が勝つわけではない。

 だからこそ、公立高校のメンバーで、勝ちに行く。

 高校野球は、そうなんだと思う。

 甥は、勝ちたかったと思う。

 目の前の一戦一戦、みんな勝ちたかったと思う。

 それは、本気でやっている子たちは、みんなそうなんだと思う。

 でも、とりわけ、甥は、とても本気だったと思う。

 

 5回の試合、結局すべて、追いかけて見ました。

 後半、ホンマにもっと休ませてあげたかった。

 たった一人で、投げ続けた。

 今日は、かなり、限界が近い気がしていた。

 本来なら、コントロールが良くて、外しても、さほど大きく外さない子が、時々、コントロールが大きく外れるようになっていた。

 勝負というのは、そういうのを含めてだと思う。

 控えがいようと、いまいと、自分たちの持っている持ち札だけで勝負する。

 甥が、崩れに崩れても、試合は終わるだろう、コールドなんてのもある。

 でも、普通に試合を終えようとしたら、投げに投げて、抑えなければ、試合は終わらない。

 攻撃も、全力を尽くせば、流れは来ないとも限らないから全力で行く。

 でも、勝てなかったとしても、投げ切らないと、試合は終わらないんだ。

 頑張れ!

 そう思っていた。

 

 オバは、今日も、内野席の最前列に座った。

 お隣は、監督のお母さま。5番打者の選手のおばあちゃん。

 いてもたってもいられず、時折、二人で、前のフェンスにかじりついて応援していた。

 選手の両親は、決まった応援エリアで、きれいに並んで席について応援している。

 心の中では、大声で叫んでいても、選手個人の名前を大声で叫ぶという応援はしてなくて。

 その代わりと言っては何ですが、暑苦しいオバと化して、叫んで来ました。

 昨日までは、ベンチに引っ込む前とかに、甥の名を叫んで声援を送るにとどめていましたが。

 今日も、集中している時には声援は送らず。

 でも、きつそうやと思ったとき、なりふり構わず、叫んで来ました。

 まさに、暑苦しいオバでした。

 甥が、どう思っていたかは分かりませんが。

 

 中盤で、甥はショートに引っ込んで、2回、控えの子が投げました。

 おったんや。

 ただ、相手が球に慣れてきたら、打たれる可能性があるから、長くはむりかもと思った。

 彼も、頑張って、2回、抑えました。

 そして、再び、甥が投げました。

 最後まで、投げ切りました。

 前半点を取られてしまったけど、そのあとは、頑張って押さえました。

 一方で、攻撃の方も、頑張って打ってました。

 冷静にファーボールも選んでいました。

 何かのはずみで、流れがこっちに来ないとも限らない。

 そう思ってみていました。

 諦めずに頑張れ!

 

 そして、4点差を返せず、試合は終わりました。

 

 でも、最後まで、みんな、ナイスファイトでした。

 おつかれさま。

 

 やり切った。

 最後まで、どん欲に点を取りに行ってたと思う。

 守備も、意地で、守り切りました。

 身体能力の平均値が高い方が、勝負に勝つわけじゃない。

 本気で、勝ちに行っていた。

 良いチームだと思いました。

 そうそう。

 大人になってからもさ。

 気持ちで負けずに、平常心で、どんな時でも頑張るって、簡単じゃないんだ。

 けっこう、ぼっきり、折れてたりもするもんな、オバ。

 ホンマに、気持ちのいいメンバーだと思いました。

 おつかれさま。

 明石城公園から、夏の雲が立ち上がっているのが見えました。

 ああ、夏、終わった。

 ちょっと、オバ、燃え尽きました。

 何とも言えない、高揚感を味わってきました。

 それが終わったんやなと思うと、ちょっと寂しかった。

 でもホンマに、楽しかった。

 

 結局、5試合とも、全部見た。

 今日、下宿先から応援に来ていたお兄ちゃんの方と話しました。

 「一試合目も、良かったんやろ。逆転したって。」

 「え、そうやったっけ。」

 上の甥は、オバの返事に、ちょっとカクッてなってました。

 何か、目の前のことは見てるねん。

 目の前の状況が、どういう状況かは、分かってるねん。

 結構、細かいルールや作戦にうるさかった野球バカに囲まれていたので、喜んでいいところと、がっかりするポイントは知ってるねんけど。

 今回、目の前のことばっかりで、試合運び、あんまり記憶していません。

 ホンマに、オバ、今だけに集中していた気がします。

 流行りのマインドフルネスの極意です。

 でも、ホンマに、贅沢でした。

 闘志満々のピッチャーの伯母。

 そうそう、経験できるものではありません。

 誇らしいです。

 じいちゃんにも、見せてあげたかったです。

 きっと、入道雲の上から、見てたと思う。

 ああ、夏が。

 終わった。

 ありがとう!凌ちゃん!

 

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