どこから新型?

 「ふく蔵」作品展、終了しました。

 去年と比べると、半分くらいの売り上げでした。

 それにしても、無事できたことにとりあえず、ホッとしています。

 お越しくださった皆様、お買い上げくださった皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございます。

 今年の4月で、最終回にしようと思っていたのに、新型コロナに横やりを入れられる形になり、夏に延期して、最終回にするかどうかも、棚上げすることになった訳ですが。

 始まったころには、来年もやろうと思っていました。

 終わるころには、様子見しながら、続けられる限り続けようと思っていました。

 新型コロナがなかったら、違ったことを考えていたかもしれません。

 今から、来年の夏に向けて、夏らしい透明でぷるぷるっとした(ガラスは硬いけど)感じの作品を作るべく、考えているところです。

 きっと、直前になると、季節が進んでいなくて夏の気分を思い出せないので、今の内から、浮かんだイメージを書き留めておきます。

 

 そうこうする間も、新型コロナに関しては、今後どうしたものか、モヤモヤしたままに過ぎて行った訳ですが。

 今日放送された、玉川さんのコーナー「そもそも総研」で、少し見えた気がしました。

 今日は、東京大学の児玉龍彦教授が、新型コロナの「抗体」の話をされました。

 

 今、新型コロナの抗体で、IgM抗体とIgG抗体の2種類を検査する抗体検査があります。

 IgM抗体は、ウィルスに感染した直後に出来て、取り急ぎ、ウィルスの働きを阻止しようとするものです。

 IgG抗体は、遅れて出て来て、IgM抗体よりも強力に働いてくれるもので、長く体内に残ります。

 ところが、抗体検査では、IgM抗体が、感染初期の感染者であってもちゃんと陽性にならなくて、使い物にならないと言われていました。

 なので、今、抗体検査というと、IgG抗体の抗体検査とイコールくらいのイメージになっている訳です。

 IgG抗体の方は、体の中にできると、もう一回同じウィルスに感染するのを防ぐために、人口の内の6~7割の人がこの抗体を持てば、集団免疫を獲得したと言えるので、たくさんの人が持っていたらいいのになあという淡い期待は裏切られ、東京都で行われた検査では、抗体保有率が0.6%という驚くべき低い率で、集団免疫どころではないことが分かってしまった、という物。

 しかも、このIgGは、3カ月くらいで消えてしまうらしいと言われ始めた。

 もはや打つ手なし?

 そういう絶望的な結果を、抗体検査で突き付けられ、一方では、緊急事態宣言が解除されるという状況。

 例えて言うなら、歩いて行った先には、どこに地雷があるか分からない場所に、そのうち差し掛かることが分かっているような状況。

 

 でも、それって。

 3カ月くらいで、IgG抗体が消えるというならば、もしかしたら、0.6%の人しかIgG抗体を持っていなかったとしても、もっと多くの人が罹っていたのではないのかなあって、思う訳ですよ。

 そして、そういう人たちは、無症状、またはあれ?ちょっと風邪気味?くらいで、治ってしまっていたという可能性もある。

 それって、IgG抗体が無くなったところで、また同じウィルスなら、同じよう無症状かごく軽症にしかならないとも言えるのではないの?

 とか、考え始め。

 それは、もしかしたら、自分が信じたいことを信じるという、あの私の嫌いな「ご都合主義」の考え方ではないのん?

 とか、懐疑的に考えたりしていた訳です。

 

 児玉教授の、今日の話が本当ならば、やっぱりこれがファクターXだったことになるし、妙に、ストンと腑に落ちる気がする。

 

 今日の話というのは。

 初めてのウィルスに感染した時、まず、IgM抗体が上がり始める。

 ところが、無症状や軽症の人を調べると、IgM抗体が上がって来ず、IgG抗体がしばらくすると上がって来て、それに遅れるかのように少しだけIgM抗体も上がって来る。

 重症化する人たちを調べると、最初からIgM抗体が上がって来ている。

 この話は、以前ニュースでちらっと読んだんですが。

 これをどう考えるかなんです。

 IgM抗体が上がって来ない人たちは、すでに、何らかの似たようなコロナウィルスに罹っていたのではないかと考えられるそうです。

 こういうのを、交差反応というんだそうです。

 コロナウィルスは、アジア地域が震源地のように新しい物が発生するのだそうで。

 東アジアの人たちは、過去に、繰り返しコロナウィルスに罹っていたから、感染率も死亡率も低かったと考えられるんだそうです。

 ということは、常に、新型コロナのIgG抗体を体内にスタンバイさせていなくても、いざという時交差反応を起こすような似たウィルスには対応できる状態だということです。

 

 ああ、やっぱり、これがファクターXだったのか?

 それでも、もう少し、何かを調べて詰めていかなければ、安心はできません。

 ホンマに何でも調べてみたい人なんですけどね。

 だったら、重症化した人たちは、どういう人たちだったんだろう?

 その傾向はあるんじゃないだろうか?

 例えば、何十年か前の話ですが。

 ジャングルの奥地に、文明とは交わらず、昔ながらの生活をする種族が住んでいたら、そこに、他所から探検隊が入って行ったことで、探検隊が持ち込んだ何でもないウィルスなどが村に蔓延して、死者が出たりするという話を聞いたことがある。

 ならば、都市生活者の方が、より多くの感染症にさらされている訳で。

 田舎のぽつんと一軒家に住んでいれば、コロナウィルスに当たる確率は低いし、深窓のお姫様であれば、コロナウィルスに当たる確率は低い。

 重症化した人たちは、いかにも、東アジア発のウィルスに当たる確率の低い人たちだったんだろうか?

 仮に、それがYesなら、その説が正しそうだということになる。

 ただ、本当にそうでも、同じ地域で同じように暮らしていても、たまたま似たような弱毒の風邪に当たったか当たらなかったかは、個人レベルでは分からないということになる。

 自分はどうなんだろう?

 それを知りたければ、何を調べればいいんだろう?

 科学の世界には、まだまだ、多くの謎と研究テーマが残されているということですね。

 

 過去に罹った、ただの風邪のおかげで、新型コロナの症状が軽くて済むというのなら、ラッキーだ。

 本当にそうなら良いのに。

 だったら、早い内にコロナに罹って抗体を作ってから社会復帰しようという話もまた違って、わざわざかからなくても、交差免疫をもう獲得している可能性があったりするわけだ。

 できることなら、新型コロナでなくて、類似の軽い風邪に罹っておきたいもんです。

 それが、いわば、ワクチン代わりっていうことになる訳で。

 スペイン風邪は、第二波が強力だったので、新型コロナも、第二波が強毒?と言われているけれど。

 今回も、新型とはいうけれど、どんどん変わって行くコロナウィルスの、今回は、いったい第何波?今回のが、強毒版ではないのかな?

 と、そんなことも、頭をよぎるのでした。

 

 この話は、この先どこへ行くんでしょうか。

 何か、ファクターXな気がする。

 それでも、絶対じゃないのに、気を緩めたら怖い気がする。

 現に、日本人でも重症化した人はいて。

 本当に、ロシアンルーレットのように、自分がたまたま過去の弱毒の風邪をひいていなければ、危険かもしれない。

 今、静かに、若い人たちの間で感染が続いている。

 変異して、弱毒化したりしないんだろうか?

 変異は必ず起こるもので。

 ならば、強毒なものは、極力封じ込める方向性で行って欲しい。

 変異して、弱毒になったら、警戒を解いたらいい。

 強毒の内に、蔓延させるのは、やっぱり、損な気がするのでした。

 

 やっぱり、換気とマスクは、もうちょっと頑張るか。

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