体調を崩しても、考える

 めまいの方は、ほぼ、治まりました。くるくると動き回るような、すばやい動きをすると、まだ平衡感覚は、怪しいですが。

 それをいい事に、ゆるっと、自分を甘やかして暮らしています。風邪もひいたし。

 枕を変えると、劇的に寝返りをするようになって、肩こりと腰痛も、かなり改善しまして、もっと早く変えれば良かったと思います。

 めまい改善のため、睡眠時間を、しっかり取りました。

 血液検査等の結果、ほ〜!そうなってましたか、って感心したり。

 パフォーマンスを上げるために、工夫も要りますよね。

 そういうことができること自体、不調の底にはいないってことでもある訳なんですけど。言わば、死なない不調と分かっていても、そんな時は、やっぱり、メンタルを良い感じに保つのは、難しいんだなあと、自分の心の動きを、へ〜!って思って見ている、もう一人の自分がいるのです。リケジョ崩れの性ですかねぇ。(笑)

 前にも、日記に書いたけど、吉田兼好の徒然草を、思い出します。有名なので、その部分だけ、抜粋して、授業で聞いたんだと思う。

 友とするに悪しき人。七つ揚げてあって。

 「高く、やんごとなき人」「若き人」「病なく、身強き人」「酒を好む人」「たけく、勇める兵」「虚言する人」「欲深き人」

 身分の高い人、若い人、健康で丈夫な人、酒好き、マッチョで勇ましい人、嘘つき、欲深い人。

 先日、とある「若き人」と、話していて。

 「半分青い」の総集編を見たけど、全然共感できなかった、いい年して、お互い子供がいるのに、何やってんだと思った、(中高年は)ああいうのが、願望も含めて、良いなあと思うんですかね。とういう感想。

 なるほど。総集編なので、そこへ至る事情が、端折られていたのかも知れないけど。

 「半分青い」は、今までの朝ドラが、主人公が、一つの目標に向かって頑張りましたのサクセスストーリー的な描かれ方だったのに対して、前半で、漫画家になったと思ったら、アイデアが尽きてドロップアウトし、百均でバイトし、失恋の痛手を抱えつつ、漫画家時代の自分の大ファンだったという王子様と結婚したと思ったら、旦那の夢のために自分が働くことになり、子供ができたと思ったら、旦那が夢を追いたいからと離婚を切り出され、(中略)、子供がフィギュアスケートをしたいと言い出したので何とかしてあげたいと安全な実家を離れて東京に行き。最後は、幼なじみのかつての失恋相手の律と新たな夢を見る。

 この、最後のとこかな、中高年は、あんなのがやっぱり、好きなのか?ってところですが。

 自分の夢を叶えたと思ったら、実はその先があって、それでも、生きて行く。

 途中からは、自分が撒いた種ではない不測の事態が起こり、それでも生きて行く。

 娘のフィギュアスケートをやりたいだって、そんなの遠くて無理だよって言っても良いのに、誰かのために、頑張っちゃう。でも、その娘もフィギュアで大成した訳ではないけど、頑張ったことを無駄とは言わない。

 そういうことの連続が、人生なんだよね。

 せめて、最後は、小さなハッピーエンド(?)があっても良いんじゃないの?って、ドラマだったと思う。でも、きっと、その先だって、山あり谷ありが続く。

 私としては、そんなところに、共感したドラマだった。

 「若き人」は、まだ、そんなふうには、あのドラマを見ないんだろうなあって、思った。

 自分がこれだと思い込んだ夢でさえ、実際叶ってみても、思い描いていたものとは違うなんてのは、ごく普通のこと。でも、飛び込んでみないと、分からない。自分が思い描いていた良いことはなくても、他に自分を成長させる大切な事が、待っていたりする。

 自分から飛び込んだわけでなく、向こうからやってきたこと(例えば、介護)も、喜々として取り組んたわけではなく、抜き差しならず巻き込まれて、そこで、自分の心の中に、大事な変化を起こす何かがあったりもする。

 一本の道ではない、曲がり角がやって来る。(この表現は、赤毛のアンに、描かれていた)

 「若き人」の描く未来は、まだ、夢に向かって一本で、その道筋は、シンプルで細い骨格みたいな物なのかも。

 実体験が、そこに加わると、道は曲がりくねって、細い骨格に、肉(筋肉?脂肪?)が付け加わって行き、豊かさを増して行くんじゃないのかなあって、思った。

 以前、「若き人」は、兼好法師の言葉に、そんなこと言っていたら、誰とも仲良くできないじゃないですかあ!って、言った。

 確かに。

 一生懸命な「若き人」が、近くにいると、それもまた、私のコヤシにできる気がする。

 体調を、ちょっと崩して、ちょっと弱気になってみて、そんなことを考えたのでした。

 

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